活動を始めた頃、時間はすでに深夜十二時を回っていた。
拾ったものはリサイクルショップで売ってお金を作ってね、と聞かされていたがすでに閉店している。
見積もりを聞きたくてもハウジングも閉まってる。
テント生活、続行決定。
畜生め……と思いながら木を揺らすと蜂に襲われた。五回も。
アナフィラキシーショックで死ぬんじゃないかな、と思ったが死ななかった。
自分は思った以上に頑丈だったようだ。
住人に話しかけると見えちゃいけないものが見えるとか言われ、やめろよ、怖いじゃねーか、と思ってたら俺のことらしい。このワシ……いつか報復してやる。
やさぐれながら歩いていると誰かの家が建つらしい場所を見つける。
住人が増えるらしい。ポークというのか。十中八九、豚が来るようだ。
そういえばトンカツ食べたい、と思いながら木に生っていたモモを齧る。
おいしいモモもあったが、養殖させようとして植え、間違えて掘り返したのでなかった事になった。
おいしいモモは食べているモモよりもっとおいしいのだろう。
きっとこんなにしょっぱい味はしないはずだ。
目を擦り、何回やっても取れないUFOキャッチャーをしてから寝よう。
しかしこれ、電力はどこから供給しているのだろうか。
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